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■ひろたりあん通信バックナンバー |
| ▼2006年6月号 |
| あなたに代わって習い事教室 ひろたりあん手習い騒動記 |
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■第20回「アートクレイシルバー」騒動の巻 以前、奥さんに「プレゼントされるなら、何がいい?」と聞いたことがあります。 「うーん、やっぱりアクセサリーかな?」「たとえば、どんな?」「もちろん、うんと高いのがいい」「…」私の小遣いがひと月いくらだか、一番知っている人の台詞とは思えません。「でも、愛情がこもっているなら、どんなのだって嬉しいと思うよ」 でも、愛情がこもっていたって、アクセサリーはやっぱり安くありません。そんなときに、近所でシルバーアクセサリーを教えている教室があるとの情報を得ました。 「彫金?むずかしそうだな、それにオレ不器用だし…」 「彫金じゃなくて『アートクレイシルバー』っていう、一種の粘土細工みたいだよ」 そんなわけで、荏田西にある「アトリエ パティオ」を訪れたのは、もちろん妻への愛を実践するためでした。 「アトリエ パティオ」は、デコ・クレイ・クラフトの教室です。平たく言えば粘土工芸ですが、柔らかい粘土はどんな形にでも成形が可能で、メルヘン好きなご婦人がたを中心に、人気の高い趣味となっているそうです。今回お世話になった蓑田道子先生は、この道二十年近い、デコ・クレイ・クラフトの達人です。 今回、私、市ヶ尾東部店の高橋が挑戦するアートクレイシルバーも、デコ・クレイ・クラフトの一分野です。ちなみにレッスン料は三千円です。 「何を創りますか?」先生の問いかけに「ペンダントがいいです」と答えた私。「愛情のこもった…」という部分は省略しました(笑)。
さて、いよいよ作業開始です。アートグレーシルバーに使用するのは「銀粘土」です。銀粘土は、純銀の微粉末と結合材(バインダーというそうです)と水でできた水性粘土です。これで形を創り、焼成することで、純銀(純度九九.九%)のアクセサリーができるわけです。 まず初めに銀粘土をこねていきます。銀粘土と言ってもけっしてきらきら光っているわけではなく、見た目は真っ白なごく普通の粘土です。これが本当に銀のペンダントになるのか、ちょっと不安になります。「そんな不安より、上手に創れるかを心配した方がいいんじゃないんですか?」撮影係の平山担当の言葉は、悔しいけれど的を射ています。 さて粘土が十分に柔らかくなったら、棒を使い自分がイメージする形に伸ばしていき、形を整えます。私は角を丸くした長方形の薄型ペンダントに仕立てようと思います。 「銀粘土は焼くと少し縮みますから、そのあたりも計算に入れてくださいね」 形が決まったら、模様を入れます。いろいろな技法があるようですが、不器用な私にはどれもむずかしそうです。そこで先生のアドバイスに従って、葉っぱを使うことにしました。伸ばした銀粘土の上に小さな葉っぱを一枚置き、その上から棒で押さえます。そうすると最後に葉っぱの形が模様になって残るのです。 「葉っぱの模様ならいいけど、半端な模様にならないようにしてくださいね」平山担当が、憎まれ口を叩きます。 模様が決まったので、乾燥に移ります。乾燥にはドライヤーを使います。 さて、八〇〇度の電気炉で五分間焼き上げると、ようやく銀っぽくなりました。銀粘土の結合材が燃焼し、残った銀の粒子同士が結合した結果です。これを磨いていきます。 ワイヤーブラシや磨きヘラで磨くと、シルバー本来の輝きが出てきました。 「高橋さんの顔も、きらきら輝いてきましたよ」 葉っぱ模様は、いぶし液を使って磨きました。いぶし液には硫黄分が含まれていて、これが銀と反応すると、いぶしたような渋い風合いになるんです。そしてシルバークロスでさらに磨いて完成です。先生ありがとうございました。 蓑田先生は年数回展覧会及び販売を行なっているそうです。十月二七日〜十一月二日に表参道の北川画廊で開く予定だそうですので、興味のある方は足をお運びください。
帰宅して、奥さんにプレゼントしたら、早速着けてくれました。「ありがとう、嬉しいわ」やはり愛情にかなうものはありませんね。これで、お小遣いを少し上げてくれたら、私も嬉しいんですがね…。
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