■ひろたりあん通信バックナンバー
▼2007年5月号
夢の吹く丘 〜都筑の丘のすばらしき人々〜
■フリーアナウンサー・司会業・旅人ほか
  能登原 秀実 さん 

 横浜の北の果て、青葉区はあざみ野から相模湾に面した観光都市・鎌倉までエッチラオッチラ歩いて旅するおかしな男。  風の便りか、山ほととぎす。そんな噂がはるばる鎌倉まで届いたのか?ご当地コミュニティーFM局から「ぜひ、ラジオに出てください」とのオファーがありました。

 2年と4ヶ月続いた『地名推理ファイル・街道街道編』も、いよいよ大船から小袋谷を経て、ついに鎌倉入りというその絶妙のタイミング。本当に不思議な縁を感じます。

 

謎の女性の正体
 さて、喜び勇んでやってきたのは江ノ電由比ヶ浜駅から歩いて2分の一軒家。可愛い緑色のスタジオで緊張しながら待っていると、

「この番組は、サルースに比べて、すごくゆる〜いですから、緊張しなくていいですよ〜」

 優しい笑顔で緊張をほぐしてくれたのは鎌倉FM『シーサイドカフェ 828』のパーソナリティ・能登原秀実さん。 

 因みにサルースとは、田園都市線たまプラーザにあるFM局。そのFMサルースで月一回、「呼ばれて飛び出て、ひろたりあ〜ん!」というコーナーをやっています。別にサルースが締め付けきびし〜いワケではありませんよ〜。

 さて、その優しい笑顔の彼女こそ、何を隠そう、先月そして今月号の地名推理ファイルに登場 したミステリアスな美女の正体なのであります。

 「大学時代に鎌倉の勉強をずっとしていたんですけど、歴史という面だけでなく、今の鎌倉自体が好きなんです。資格をとって先生になるとかというのと同じで、私はずっと鎌倉のことを勉強してきたから、鎌倉の歴史をみんなに知って欲しい、沢山の人に聴いていただけるといいな、ということでFMラジオが自分の中の選択肢になったんですね」

 生放送で出演した『シーサイドカフェ 828』では、歴史好きな彼女が鎌倉の名所や四季のうつろい、隠れたスポットなどを紹介されています。

「きっかけは、生まれて10000日目に新しいことを始めようと思ったんですよ。27歳と4ヶ月ちょっとでやってくるんですけど…あ、年がわかっちゃいますね、アハハハハ。その1万日目に何にしようかなと考えた時に、そうだ鎌倉で何かやりたいな、って思ったんです。その2,3日前かな、鎌倉FMに出たいって自分でメールしたら、是非来て下さいって言われて、それですぐに決まっちゃったんですよ」

アナウンサーになることはが小学校からの夢でした。

 「小学校の時に学内放送のアナウンサーをやっていて、すごく楽しかったんですよ。『今日のこんだては〜』とか『校庭に新しい遊具が来ましたとか』なんですけど。中学では、放送委員会のDJをやって。発信する楽しさをその時に知ってしまったんですよね」

そして、大学時代にはダブルスクールでアナウンス学校に通い、まわりの誰もが遊びに夢中になっているのを尻目に。「声の仕事」を夢見て精進し続けたのです。

「坂上(さかじょう)みきさんに憧れてたんですよ。大学時代に東京FMでアルバイトしていたんですね。そこで坂上みきさんの番組のアシスタントみたいなことをしていて、番組が終わった時『喋りの仕事がしたいんです』って打ち明けたら、私はこうだったのよっていうアドバイスをいただいて、それからずっと憧れだったんですよ」 

 坂上さんといえば、金曜ロードショーやエンタの神様のナレーション、数々の司会やCMでもおなじみ、声を聞けば誰もが知っている、まさに女性パーソナリティの第一人者。現在、その憧れの坂上さんに指導を受けています。

鎌倉の魅力とは?
「自然に囲まれている天然の要塞。武家政権の発祥の地。外国でもSHOGUN(将軍)は有名ですし、それに鎌倉ブランドの野菜もあるんですよ。伊勢海老もこちれでは鎌倉海老って呼びます し、けんちん汁も鎌倉発祥ですね。それから和賀江島は、日本最古の港だといわれているんですよ

 仏教の禅宗も鎌倉が発祥です。島津氏や毛利氏など明治まで生き残った戦国大名も、元を正せば鎌倉の御家人達が全国各地に所領をもらったからなのですね。

 「あとは花が多いことですね。四季を感じながらお散歩するのには本当にいいですよ。そして、なにより時間の流れ方がゆっくりなこと。私は東京に住んでいるんですけど、生まれが田舎育ちなので、自分のリズムは鎌倉のほうが合うんですよねぇ、軌道修正しにくいみたいなとこはありますね」

 岡山県倉敷の出身ですが、鎌倉にこれだけ魅せられるのには、きっとスピリチュアルな、何か因縁のようなものがあるはずです。

「私の育ったところは源平合戦があったところで、小さい時から源氏とか平家っていうのは、すごく身近だったんです。能登原は平家の血筋で、母方は源氏なんですよ。ですから、どっちが悪者じゃなくて、平家物語とか吾妻鏡とか両方見比べていったときに、どんどん源氏派になってきて…、15歳の時に初めて鎌倉に来て、あっ、ここだ。って思ったんですよ(笑)」

 

オンエア中にファクスやメールのお便りが届きました。「すごく嬉しいです。励みになりますね」と能登原さん。鎌倉を愛する気持ちが地元の方にも伝わっているのでしょう。鎌倉を一緒に歩いていても、リスナーの方やお知り合いの方からしきりに声をかけられました。

鎌倉を世界遺産に!
 アロマテラピーアドバイザーやツボ療法師・整体師の先生の資格を持ち、別名で作詞もされている能登原さん。しかして、その実体は?

「職業を聞かれると『旅人』と答えるほどの旅好きですね」

 自分の目で確かめずにはいられない好奇心のかたまり。世界の七不思議を制覇したい!と、休みができれば絶えず世界中を飛び回っています。

「エジプトのピラミッドとか万里の長城とかマチュピチュとかタージ・マハールとか、いろいろ世界遺産を見てきて、じゃあ日本はどうなんだろう?って思った時に、この鎌倉を世界遺産にしたいなと思ってたんです。登録推進協議会ができる前から、ラジオの放送ではずっと言ってきていたんですよ」

 数々の夢を実現させてきた能登原さんの今現在の大きな夢。それlは、「鎌倉を世界遺産」にすることなのです。 鎌倉時代の寺社や武家政権の文化というものに焦点を当てて、1992年に暫定リストに載ったものの、京都、奈良が世界遺産に登録されてから13年が経った今も登録はされていません。

 「京都、奈良と鎌倉ってすごく仲がいいので、応援していただいているんですけど。鎌倉は、沢山の人が住んでいるところなので、世界遺産にする範囲を決めるのに時間がかかったんですね。今年の年末から来年の初めにかけて鎌倉は文化庁に資料を上げる予定です。規制がかかることで、自分たちの生活が苦しくなると言って反対される方もいらっしゃると思いますけれど、でも、それは規制がなくても守っていかなければいけないものだし、世界に誇れる場所を後世に、私達の子孫に受け継いでいって欲しいんですね。規制をして欲しいということでなく、意識を持って欲しい、意識を変えたいってことなんです」

 現在、石見銀山、平泉、小笠原諸島などが暫定リストに上がっていますが、鎌倉が選ばれれば市街地での登録は、日本では最後となるはずです。

「まずは鎌倉が世界遺産を目指している事を知っていただき、そしてどんどん鎌倉に来ていただいて応援していただく。風致保存会とか市民の会は鎌倉に住んでいる人だけじゃなくても入れるんですよ。官庁だけの問題ではなくて、鎌倉が好きな人みんなで目指していきたいですね」

 『いざ、鎌倉!』かつて関東では、すべての道がローマ…ではなく「鎌倉」へ通じていました。

我々の住む武蔵・相模の人々が原動力となり、700年続いた世界でも類を見ない武家政権が誕生したのです。

 自然と都市が融合し、多くの文人墨客に愛された古都「鎌倉」。

 世界中から「いざ、鎌倉!」をめざす。武蔵の国初の世界遺産が誕生するのも遠い先のことではないでしょう。

鎌倉FM「シーサイドカフェ 828

和気あいあい、アットホームは鎌倉FMのスタジオ。棚橋隆さんとノトハラさんの

息もぴったりです。放送中、話の内容とゲストの趣味に合わせて選曲してくれる

心優しい棚橋さん。6月号「地名推理ファイル」には、棚橋さんも登場しますよ。

今回、インタビューに利用した由比ヶ浜にある地魚料理のお店「はま善」

昼は定食、夜は酒の肴に旬の地魚が味わえる、地元の方誰もが

推奨するお店です。暖簾をくぐれば、気さくな大将と歴史好きで

旅好きの明るいお女将さんがお出迎えしてくれます。

イワシのコースはもちろんのこと、刺身盛り合わせは種類が豊富

「これは刺身の宝石箱や〜♪」 

江ノ電由比ヶ浜駅すぐ、鎌倉に観光のおりにはぜひお立ち寄り下さい!

『はま善かわら版』=http://www18.ocn.ne.jp/~hamazen/index.html


■前に戻る■