■ひろたりあん通信バックナンバー

▼2007年10月号

あなたに代わって習い事教室 ひろたりあん手習い騒動記

■第33回「居合道・抜刀道」騒動の巻
『全日本抜刀道連盟・全日本戸山流居合道連盟 横浜青葉支部』

 皆さんは居合道・抜刀道というのをご存知でしょうか。竹刀ではなく真剣を使う武術です。日本男児たるもの武術の一つも学んでおかねばなるまい! とは言え、女性から振られることはあっても、真剣など振ったことがない、荏田店の三野と吉村、かなり無謀な冒険です。

 「頼もう!(道場破りじゃないって)」

 お邪魔したのは「全日本抜刀道連盟・全日本戸山流居合道連盟」横浜青葉支部。道着の袴を着ると背筋が伸びたような気がします。

「日頃使わない筋肉を使うので筋肉痛は必至だよ」と脅され(?)、入念にストレッチをして臨みます。

 武道は礼に始まり礼に終わります。「刀礼・神前の礼・お互いの礼」の三つの礼をし、まずは木刀による素振りです。袈裟・逆袈裟・水平という三つの斬り方をそれぞれ左右、計六つの基礎型を練習します。

 教えてくださるのは鈴木さんと毛利さん。う〜ん、でもなかなか思うように振れない…、僕の右逆袈裟斬りはなんとなくゴルフのスウィングっぽいような…、木刀って結構重いのね。吉村担当は水平切りにチャレンジ! 僕の振りがゴルフなら、熱狂的阪神ファンの彼の振りは野球です。豪快なフルスイングですが、これでいいんでしょうか?

 続いて模造刀を使っての稽古です。この模造刀には刃が付いていませんが、見た目は本物の刀のよう。真剣を振っているような緊張が走ります。抜刀、納刀など刀の扱い方を教わりますが、これをしっかりやらないと怪我につながるので、とても重要です。特に刀を鞘に納める納刀は難しく、相当の練習を積まないと習得できないとのこと。相手を斬り伏せた後、格好良く刀を鞘に納める時代劇俳優の皆さん、実はなかなか難しいことをやっていたんですねぇ。お見それしました。

 居合と抜刀は混同されがちですが、その修行内容には違いがあります。居合術は刀を鞘に納めたまま相手と対峙し、必要となれば刀を抜き反撃する技を鍛えるもので、敵を仮想した自分ひとりだけの刀法修養。

 対して抜刀術とは、巻いた藁を対象として試し斬りの技術を磨くものです。ここではその両方を兼ね備えた刀法を教えているそうです。

 ということで最後に僕たちも抜刀術の醍醐味である、真剣を使っての試し斬りをさせてもらうことになりました。まだまだヘッポコ素振りから抜け出せていない僕たち二人。本当にこのゆったりした一太刀で物が斬れるのか!?

 この道場では、素振りで練習した「左右袈裟・左右逆袈裟・左右水平」斬りを組み合わせた「六段斬り」が基礎となります。それを、真剣を手にするのも初めての僕たちが、挑戦するんですから心拍数は急上昇、心臓ドキドキです。

 用意されるのは、濡らした巻き藁、これを台に縦になるように立てて準備完了。

 まずは道場の方々のお手本です。僕たちに素振りを教えてくださった鈴木さんと毛利さん、上級者の方となると動きのキレや刀を振るスピードも違います。

 張り詰めた空気の中、見事な六段斬りで、すべてきれいに斬りました。他にも左下方から逆袈裟で斬り上げ、上方が倒れないうちに水平で斬る「水返し」、振り向きざまに斬ってみたりと、アレンジを加えた技を披露してくれました。 

 出番まで、慣れない正座で待機する僕ですが、足の痛みにもぞもぞ…。「立てなくなるからくずしていいよ」と言われてしまいました。いやぁ、お恥ずかしい。まだまだ修行が足りません。

 さあ僕たちの番です。まず先手は僕から。素振りをしてもう一度フォームの確認をして臨みます。最初は初心者でも斬りやすい袈裟斬りから。巻き藁に近づき綺麗な刀の軌道を頭に思い描いて、バッサと…!? う〜ん、記念すべき一太刀目は、巻き藁の途中で刀が止まってしまった…。

 気を取り直してもう一太刀! やったー、今度はバサっと斬ることができました。皆さんから拍手をもらってなんだかうれしいですね。こんな素人の僕でも斬れるんだな〜。その後も何度か袈裟斬り・逆袈裟斬りを成功させすっかりご満悦。

 続いて吉村担当。素振りの段階では、緊張からか堅さも見られましたが、本番になると袈裟斬り・逆袈裟斬りとバッサバッサと決めていきます。最後には難しい水平切りも阪神・金本ばりの豪快なスイング…ではなくて一太刀で、何度かの挑戦の末成功させました。道場の方からも「普通、初心者ではこんなには斬れないよ」とお褒めの言葉が。皆さん乗せるのうまいなぁ。

 用意された巻き藁を全て斬り終わり、片付けをして試し斬りは終了です。最後に「刀礼・神前の礼・お互いの礼」をして、この日の体験は終わりました。

 めったにできない経験に、腕の疲れを感じつつもそれはまた心地良い疲れでもありました。お土産に貰った、自分で斬った巻き藁を、自分の作業台の下に飾っておきました。うむ、われながらいい断面の斬り口だな。

 にわか修養ながら、一皮向けた(気がする)僕たち。武士道精神に触れ、身のこなしもキレが増していることでしょう。明日の朝は、皆さんのお宅にもうちょっと早く朝刊をお届けできるかもしれませんね。但し、筋肉痛でなければですが。

                                            (三 野)
 

全日本抜刀道連盟

全日本戸山流居合道連盟横浜青葉支部

支部長(教士・7段)徳江信雄

支部長代行(錬士5段)毛利真人

(財)横浜市体育協会賛助団体

TEL.045-912-3984


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