■ひろたりあん通信バックナンバー
2003年 9月号
  バーベキューができる遊園地 「緑のモートピア」多摩テック
写真  夏休みを喜ぶのは子どもたちばかりで、お母さんは、やれ、昼食の用意はしなくちゃいけないし、お昼寝の時間は削らなきゃいけないし…と頭を抱え、お父さんは、せっかくの休息をとるための休日なのに、やれ、どこかへ連れて行けと、一日中子どもにしつこくつきまとわれては、台無しにされる。ところが、今年の夏は、世のサラリーマンのお父さんにとっては大変都合のよい悪天候が続き、娘に「お父さんは本当は、どこかに連れて行ってあげようと思っていたんだよ、でもこの天気じゃねえ、可哀想だけど恨むならこの雨を恨んでね」と口では諭しつつ、腹の中では「恵みの雨」とほくそえんでいるのである。ところが、連日の雨で、昼間外に出れない子どもに一日中つきまとわれる妻は、ストレスをどんどん溜めていき、それが飽和状態になる週末に、私の前で大爆発を起こすので、あながち喜んでばかりもいられない。そんな私でも、遊園地と一泊旅行くらいは、疲れた身体を引きずる思いで決行した。多摩テックには、バーベキュー場もクアハウスも宿泊施設もあるという情報を今回得た。来年の夏は、家庭サービスを一本にまとめて、すべて多摩テックでまかないたいと思っている。

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写真  東京ディズニーランド・ディズニーシーが、連日日本の内外から老若男女を集めて、大賑わいなのに対して、旧来からある郊外型の遊園地が、苦戦をしているという話を聞きます。昨年春、昭和二年開園から七十五年間、横浜・川崎市民を楽しませてくれた向ヶ丘遊園が閉園したのは、寂しいニュースでした。なぜTDLが繁盛しているのか、それはTDLには旧来の遊園地にはなかった魅力がたくさんあるからに他なりません。しかし、旧来の郊外型遊園地にだって、TDLにはない魅力があるんです。それが「自然」ではないでしょうか。 閉園した向ヶ丘遊園にだって、一万六千平米のばら苑があって、開花の季節にはジェットコースターやメリーゴーラウンドとは縁のなさそうな、花好きの年配者たちを多く集めていたのです。

 今回は、そういう恵まれた自然を背景にして、ファミリー客集めに健闘する遊園地、多摩テックを取材しました。

 多摩テックは、レジャー施設紹介書などでも、あまり大きく取り上げられていないんです。カップルが行くようなファッショナブルさは、確かに備えていません。特別に迫力のあるコースターもありません。どちらかというと子ども向け、幼稚園や小学生の遠足によく合うような遊園地です。事実川崎育ちの小さい頃の僕にとって、遊園地といえば多摩テックでした。お父さん、お母さん、子どもの楽しむ顔が見たければここしかないと思います。

写真  そして、皆さんは、多摩テックを経営しているのが、カーレースのメッカ鈴鹿サーキットだということを知っていましたか?その関係で、多摩テックには「緑のモートピア」というキャッチフレーズがあるほど、カート系の乗り物やイベントが充実していて、特に男の子(お父さんも?)にとって、夢のある遊園地なのです。また今回は取材しませんでしたが、併設の天然温泉クアガーデン(温水プールもあります)もあって、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒でも楽しめます。

 まずは場所ですが、京王線の多摩動物公園駅の近くです。多摩動物園はご存知かと思いますが、駅の前が動物園です。多摩テックと多摩動物公園を組み合わせれば、子どもたちは歓声をあげることでしょう(お父さんのサイフは悲鳴をあげるかもしれませんが)。多摩テックは駅から車で四、五分のです。送迎バスもありますので心配要りません。この近辺からですと、車でだいたい一時間で着きます。

写真  今回のメンバーは鴨志田店担当の僕深谷と、取材に便乗してちゃっかり家庭サービスをも目論む原田担当とその家族、担当でもないのにさらに便乗する僕の上司の兼武主任一家です。自然に恵まれた多摩テックで、乗り物に乗るだけでなく、バーベキューも楽しむつもりです。

 まずはチケットを購入します。入園料は一六〇〇円、子供八〇〇円です。今回はバーベキューもするので、その料金が一五〇〇円。でも入園+バーベキューのセット料金なら三百円お得になります。+パスポートのセット(大人四五〇〇円、子供三八〇〇円)なら、九〇〇円もお得になります。

 さて入園するなり、いきなり騒がしいムードが漂ってきます。子どもたちがはしゃぎ出すのはわかるけど、それ以上にうるさいのが兼武主任。さっそく乗り物を決めると「あとは頼むな」「取材はどうするんですか」「オレは担当じゃないから…」と、言い残して消えてしまいました。原田担当も兼武便乗主任と大差なく、あっという間に僕一人が取り残されてしまいました。「こうなったら僕一人でも取材するぞー」と、責任感のあるところを強調しておきます。

 多摩テックには二十三種類の乗り物があります。遊園地の乗り物には、身長や年齢の制限が結構あるものですが、ここにはほとんどなく、大人と一緒であれば乗れない乗り物はありません(一部のカートを除く)。乗り物の種類が多いのでパスポートは正解だったと思います。当日は夏休みとはいえ平日だったので、待ち時間がほとんどないのです。そのために自分が気に入ったものでもあれば、連続で何度も乗れるんです。原田担当の坊ちゃんや便乗主任のお嬢ちゃんも、同じ乗り物に何度も乗っていたようです。そのはしゃぎように、二人のパパの日頃の家庭サービスの貧弱さが、かえって強調される結果となってしまったようです。もしかしたら今日来ている子どもたちの中で、一番多く乗ったのではないだろうかと思われるほどです。さすがに子ども達のパワーには、パパ達もかなわないようで『もう勘弁してえー』と泣きが入っていましたが、これは日頃の怠慢のツケが回ってきただけの話です。

 カート系が多いここの乗り物の面白いところは、半分以上がアクセルがついていて、自分で運転している感覚になれることです。電車の形であれば、手でアクセル(マスコン)を動かせば進み、離せば停まってしまうし、車などもアクセル踏めば進むので、その自分で操縦するという楽しさに子ども達ははまってしまうようです。

写真  さすがにお腹が空いてきました。いよいよお楽しみのバーベキューです。当日は好天でしたが、ここのバーベキューガーデンは全天候型で、雨天でも楽しめるんです。鉄板バーベキューの中身は、牛カルビ・豚ロース・骨付きフランク・野菜に焼そばがついてボリューム満点。だいたいこういうところのは…、なんて思っていたら、かなり美味しいのです。これはかなりお勧めで、そのときによってメニューも少し違うらしいが、はずれはないと思います。それにしても、遊園地に来てバーベキューも楽しもうなんて、そんな図々しい希望を叶えてくれる多摩テックは、偉いと思いました。

 他にも十名以上で予約(〇四二・五九一・〇八二〇)すれば、野外炊飯(カレー・焼そば共九〇〇円)も楽しめます。子ども会なんかで利用するのもいいかと思います。ただし、バーベキューガーデンは貸切などで利用できない場合もあるそうですので、事前に問合せした方がいいでしょう。

 最後に僕の体験した変わった乗り物をご紹介します。それは『セグウェイ』です。発表前に「ジンジャー」という名で騒がれたと言えば、あー、あれかあ、とピンとくる方もおられると思います。「セグウェイ」は写真で見てわかるように立って乗る乗り物で、アメリカ生まれのハイテク電動モーター式二輪車です。こういう新しいタイプの乗り物をいち早く取り入れるなんて、さすが「モートピア」多摩テックの面目躍如ですね。電気なので音もなく静かで、エコロジーな乗り物で、体重を前にかけると前に進み、後ろにかけると後ろに進むという面白い乗り物なのです。曲がるときは手元のレバーを左右に指で動かすだけなので、まさに自転車感覚。スピードもかなり出るそうですが、遊園地内なのと、慣れないからジョキング位の速さが精一杯です。それとその場で三六〇度回転できるのがなんとも面白い。一応短いコースを走れるようになっているんですが、スムーズに走りながら曲がるのがなんとも難しく、三周くらい回ってようやく慣れてきたなと思ったら、時間切れ、少し残念でした。でも、自分で欲しくなるくらいかなり楽しい乗り物でした。ちなみに料金は三分五〇〇円です。

 閉園時間も近づいてきたというのに、いくら促しても子ども達はいっこうに帰ろうとしません。彼らのわがままは、決して親のしつけの悪さのせいではなく、あまりにも面白する多摩テックのせいだと思います。今日一日で、便乗パパ達ではありますが、だいぶ株を上げたのではないでしょうか?取材に徹した僕はといえば、当日めちゃくちゃ天気がよく暑くて倒れそうなほど疲れました。

写真  多摩テックでは十一月二十四日まで「秋の味覚まつり」を開催しているそうです。園内のテック峠では、九月二十三日までの土日祝に栗拾いが楽しめるほか(五〇〇円)、園内の各ショップでは秋の味覚を取り入れたメニューや、秋限定の得する企画も用意しているそうです。また、多摩テックには、なんと宿泊施設(ログキャビンとトレーラーハウス)もあるんです。入園料+パスポート(二日分)に、クアガーデン入館+温水プール(二回分)、夕食バーベキュー(または中華料理)、朝食飯盒炊爨等がセットになって、大人一三〇〇〇円、子供一〇五〇〇円、幼児四〇〇〇円で泊まれます。自然と一体化したファミリーレジャーができる多摩テック、今度取材をする際は、原田担当と兼武主任にたっぷり働いてもらって、さらに株を上げてもらおうと思っています。
                                        (深 谷)

多摩テック
東京都日野市程久保5-22-1
TEL:042-591-0820
http://www.tamatech.com/
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