■ひろたりあん通信バックナンバー
▼2009年2月号
夢の吹く丘 〜都筑の丘のすばらしき人々〜
作曲家 安彦 善博 さん 


 出羽の国新庄藩の江戸家老にお目通りが叶うという栄誉に預かった。一介の瓦版屋ふぜいには、畏れ多い話だ。 

 場所はあざみ野にある寿司会席『尾高』。「苦しゅうない、おもてを上げよ」「ははぁっ」などと、堅苦しい挨拶も無く、ご家老様は、柔和な笑顔で出迎えて下さった。

「山形県新庄市の宣伝係なんですよ。(笑)筆頭家老が庄司永建(しょうじ えいけん)さんという俳優さんで、あと落語家さんとか、東京近郊に住んでいる新庄出身の人が家老をされていますね」

 なるほど、いわゆる『ふるさと大使』ですね。それにしても新庄市、粋なネーミングではありませんか。
 

青葉区が好き
 江戸家老・安彦(あびこ)善博さんの本当のお仕事は作曲家。洗足学園客員教授で、尚美学園大学の講師もされています。管弦楽、吹奏楽、合唱曲はもちろん、全国各地の市歌や県民歌など、これまでに数多くの作品を世に送り出されました。青葉区誕生記念合唱曲として作られた「青葉区が好き」は、皆さんも一度は耳にされたことでしょう。

 国内だけでなく、ベルリン、ミュンヘン、ウィーンなどヨーロッパを始め、世界各国で高い評価をされている安彦さん。その経歴と実績をお聞きし、改めて「ははぁっ」と、ひれ伏したい気持ちになりました。 

 安彦先生が音楽を始められたのは、小学校3年生の頃。

「あの時代は男の子がピアノを弾くことってほとんど無いんですよ。田舎ですからね(笑)親父は一回始めたらやめるな、というくらい恐い人だったですから、毎日練習だけは、とにかくやりましたね。でも、高校時代に、たまにレッスンで東京来るじゃないですか。上手いんですよ、こっちの人って。とても太刀打ちできないなって本当に思いましたね」

 山形北高等学校の音楽科に進学され、当時の先生から薦められたのが作曲の道でした。

諸井三郎先生、洗足学園の初代の学部長で、ベートーベンの研究では、おそらく世界最高の人です。どこに行こうかという時に、大学じゃなくて、その先生に就きたくて行くわけですよ、音大っていうのは。今は、校舎がキレイだとか、立地条件で選びますけどね(笑)僕は諸井先生に就きたくて洗足学園に入学したんです」

 大学で音楽理論を徹底して学んだ安彦先生は、今までやってきたことが間違っていたことを痛感する。

「文法を知らないで文章書けないのと一緒ですよ。文法を知らないと、ただ言葉の羅列になってしまう。今の人はコンピューターで、ちょこちょこっと作ったりしますけど、僕らは十五分とか二十分の曲を書くわけじゃないですか。大きいものを書くためには理論がなければいけないです。それこそ、純文学を書くようなものですね。ですから、指導するときも、曲っていうのはこうやってできているんだよっていうことをしっかりと分かりやすく教えていきたいんです」

市民活動、そしてオペラ
  卒業してすぐ大学に勤務、36歳の時に、ドイツ国立ケルン音楽大学においてハンス・ヴェルナー・ヘンツェ氏にも師事されました。

「普通の人は、その歳では行かないんですけどね(笑)。逆にいろいろと分かってから行ったから、たった2年間でしたけど、がむしゃらにやるんじゃなくて、何をやるべきかを考えて勉強できました。友だちも一杯できましたね、若い人ばかりだから僕が一番長老ですが…(笑)」

 世界的な評価を得る一方、地元青葉区でも、様々な団体の指導もされています。その中のひとつ、『YOKOHAMA♪グリーンオーケストラ』が、今月28日(土)に、4回目の定期演奏会を都筑公会堂で開催します。

「市ヶ尾でやっていた『グリーンフィルハーモニック・ジュニアオーケストラ』が本格的なアマチュアオーケストラとして発展したんですね。プロじゃないので、上手くはないんですけど、熱い演奏、皆さんに、この曲はこうして出来ているんだよってことを教えながらやっているので、普通の演奏とは、ちょっと違う感じ。特にドボルザークは、クラシックファンの方が聞いても、おっ、こんな演奏ができるんだと、楽しんでもらえるはずですよ」

 開港150周年や区政15周年の音楽事業にも携わり、多忙をきわめる安彦先生ですが、将来の夢は…。

「前に藤本泉(せん)という乱歩賞作家の方に書いてもらったオペラの台本があるんですよ。書き始めたら二年くらい、そればっかりになっちゃうんだろうけど…、他人(ひと)に言っておくと、やらざるを得なくなるから、夢は何ですか?って、聞かれたら、オペラを書くって言うことにしています(笑)」

 藤本泉といえば、伝記ミステリーの異色作家。どんなオペラになるのか、非常に楽しみです。

『YOKOHAMA♪グリーンオーケストラ』では、現在人員が不足しているパートの団員を募集をされています。(不足しているパートは以下)初心者でも大歓迎。音楽が大好きで、オーケストラで演奏したい。という方、まずは見学をされてみてはいかがでしょう。

バイオリン・・・常時募集中  ビオラ・・・急募!!★

コントラバス・・・数名募集中  打楽器・・・急募!!★

練習日 当面のスケジュールを参照して下さい。

練習場所

ハタ楽器菊名駅前センター 4階 402L
(JR横浜線・東急東横線 菊名駅駅前)

団費 入団費5000円、月3000円

活動内容 年1回の定期演奏会、依頼演奏など


見学の申し込みはメールにて

その際、お名前・パート・楽器経験・楽器の有無・見学希望日

を書いてください。見学の際は混雑を避ける為、時間厳守で

14時迄に練習室への入室を完了して下さい。

メールアドレスはこちら:green-oche@excite.co.jp


■前に戻る■