■ひろたりあん通信バックナンバー
2012年4月号
  173年目の天体ショー!
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飛び出せ!こども探偵団
■第四回 川は生きている!の巻

「あっ、川だ!」

「ホントだ、何ていう川ですか?」

「鶴見川。この地域では谷本川とも呼ばれているんだよ」

 鶴見川河川敷のサイクリングコースを川上(市ヶ尾高校)に向かって歩きながら子どもたちに説明する。

「あっ、僕ここ来たことあるよ」と声をあげたのは岡部兄弟の弟・雄太君。

「嘘つけ、あれは早渕川だろ」と兄の創太君がたしなめる。

「あっ、そうだ!」と舌を出す雄太君。

 う〜ん、確かに中川あたりなら、景色が似ているかもな。

 今回の参加メンバーは6名。岡部君兄弟と雨宮太陽君、石橋沙菜ちゃん、そして今回から、豊島風雅(とよしまふうが)君、と伊藤悠登(ゆうと)君の二人が加わった。

 風雅君は四年生、悠登君は二年生、ともにすすき野小学校だ。

「でもさー、この川汚いよね〜」

 誰かがつぶやくと、「ほんと、ほんと」と、みんなも同調する。

「しょうがないな〜、ほらぁ、あそこ見てみな!鳥がいるだろ」 

「えっ、どこどこ?」

「あ、ほんとだ。大きい鳥がいる」

「あれはアオサギというんだ。ああいう鳥がいるってことは、この川には魚が沢山いるってこと。汚いように見えるけど、ここには鮎だっているんだぞ」

 半信半疑の子どもたち。そんなこともあろうかと、今回は川のことなら何でも知っている先生をお呼びしている。

「『あおば・川を楽しむ会』の渡利さんだ」

 水辺の広場(市ヶ尾高校裏手)で、子どもたちに紹介する。

 『川を楽しむ会』は、谷本川の環境保全や水質調査、生き物調べなどの自然保護活動のほか、『いかだで遊ぼう谷本川』など、子どもたちに自然の大切さや命の大切さを知ってもらうためのイベントなども企画開催されている。

「川には絶対に一人で来ないこと。子どもだけで来ないこと。川に入る時はライフジャケットを必ず着用すること」

 まずは渡利さんから、川に対する注意点を聞く。浅い川でも、毎年全国各地で水難事故は起きている。自然をなめてはいけないということだ。

 ということで、全員が用意されたライフジャケットを装着する。

「みんな、左向け左。いいか、川下の方を向いて、右側の岸が右岸(ウガン)。左側の岸を左岸(サガン)と呼ぶ。よく覚えておくんだぞ」

 注意を聞いたら、さっそく川に入り、水の中の生きもの探しだ。

「こういう大きな石のあるところに網を置いて、足でこう…こうやって石をどけてやる。そうすると隠れていた魚が網に入るんだ」

 それぞれが網を手に手に、魚捕りの開始だ。

「誰が一番たくさん捕まえるかな」と腕をくんでいたら

「じゃあ、宮澤さんはこれで」と、渡利さんから一番大きな網を渡された。

「えっ、私も?私は監督を…」

「何言ってるの、大物を捕まえて子どもたちにお手本を見せてあげなきゃ」

 お手本と言われたら、やらないわけにはいかない。よ〜し、やるか!団長の名にかけて!

「あっ、捕まえた」

「こっちも」

 5分もしないうちに、あちこちから声があがった。コイだ、ドジョウだ、エビだ、タイだ(タイは無いか…)小物だが、確実に魚をゲットしていく子どもたち。新人の二人も何匹か捕まえたようだ。それにひきかえ…私の網にはメダカ一匹入ってこない。

 見かねた渡利さんが「宮澤さん、こっちがいいよ」と、ポイントを教えてくれた。(渡りに船)とはこのことだ。

「おっ、捕まえた!」

「みんな、宮澤さんが捕まえたぞ!」

「えーっ、何ですか?」

「ヒメダカのメスだ。子持ちだぞ」

「メダカ〜?…メダカだって、あはは」

 子持ちだから動きが鈍かったのかな…とほほ

 オイカワ、ドジョウ、ヨシノボリ、エビ、コイ…、そしてメダカ。鮎こそいないが、短時間にしては上々の漁獲量だ。


鮎だってこんなにいるのです。(鶴見川水辺の広場)

 今回一番の大物は、沙菜ちゃんが捕まえたオイカワだった。

 渡利さんから一匹一匹説明を聞き、それをノートに記録する。探偵記者もずいぶんと板に付いてきた。記録が終わったら、生きものは川に帰してあげた。

 雲行きが怪しくなってきたので、上流へ行く予定を変更して、渡利さんたちが管理されている青葉区役所一階ロビーにある「小さな水族館」を見学することにした。

 川には魚だけでなく、鳥や昆虫も沢山いる。それこそが、「川が生きている」というなによりの証拠なのだ。

「そうだ、今度はカワセミでも追いかけるか!キレイだぞ、カワセミ」

「ええ〜、セミは家の近所に沢山いるからいいですよ」

「その蝉じゃないから!」

 次回なんとしても、メダカの屈辱を晴らす企画を考えなくては…と、密かに思いを巡らす団長であった。

宮澤


 



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