■ひろたりあん通信旅行版
8月5日〜8月8日
  「東北三大祭り 青森ねぶた祭り・秋田竿燈祭り・仙台七夕祭り」
■ひろたりあん専属運転手再登場
 八月の旅行に欠かせないのが「夏祭り」、東北三大祭り、青森ねぶた、秋田竿燈、仙台七夕はいかがでしょう。実はこの企画は一年前から準備してました。ハイシーズンなので宿泊料金は高めだし、なによりもお祭りの桟敷席を取る困難さはご承知の通り。心配性の私としては万事が順調に進むか、ハラハラしてきたのですが、予想を上回る応募があり、結局バス二台で催行することになりました。それでもキャンセル待ちすら受けられない反響、この場を借りてお礼とお詫びを申し上げます。

 当日、相変わらず元気な声で「よう、森本ちゃんおはよう」と声をかけてきたのが、七月の上高地旅行でも同行した自称「ひろたりあん旅倶楽部専属運転手」Kさん。「おれさっき青森から帰ってきたばかりなんだよ」との弁。聞いてみると前々日の朝、他のツアーで青森のねぶた祭りを見学してすぐ帰ってくるという0泊2日「日帰り夜行便」で戻ってきたばかりだそうです。「まさか続けて二回もねぶた祭り行くとは思っていなかったよ」疲れも見せずに、さすが元人気グループのアーティストだったK運転手、リズミカルなハンドルさばきでバスは首都高速から一気に東北自動車道をひた走り、一路秋田市内の竿灯祭りの会場へと向かいます。

写真■毒舌に痩せる思いです
 一日目はひたすらバスでの移動するだけで、退屈しのぎにはいろいろと趣向を考えていたのですが、今回のバス旅行に関してはそんなことは余計な心配だということがわかったのです。出発後、運転手Kさんがお客様におもしろおかしく挨拶して、マイクをガイドさんに返すと「よくしゃべる男でしょ。こんなによくしゃべる運転手を見たことないでしょ」とチクリ、すかさずKさんは「いいじゃん、お客様に挨拶するのがどこが悪いんだよ」と反論。「この男はマイクを持たせたら絶対に離さないんだから」という感じで夫婦(?)漫才が始まりました。私が「Mさん(ひろたりあん専属おばたりあんバスガイド)といい、ここのバス会社のガイドさんは毒舌な人が多いですね」とついうっかり口を滑らせたところ、彼女はすかさず「なによ、Mさんと同じにしないでよ。私はMさんほど毒舌じゃないわよ!」彼女は一見上品でおとなしそうに見えるのですが、マイクを持たせると化けの皮がはがれてしまいます。「森本さんって添乗員で動き廻ったり、気遣っているわりには痩せないわね?」ちぇっ、今度はオレが餌食か…。「ちがう、これはストレス太りです」「お客様聞きました?ここまで自分を知らない人も見たことがないわ。その図々しい考えが痩せない原因ね」「…」さらに彼女は「お客様、森本さんを痩せさせるために、今回のたびでは思いっきり困らせてあげましょう」大丈夫です、彼女の毒舌のおかげで、すでに五キロぐらいは痩せたような気がします。でもお客様の笑いが絶えないのはなぜでしょう。

■スリリングな「秋田竿燈祭り」
 なんだかんだで秋田市内には夕方近くに到着。早めの夕食を済ませ「秋田竿燈祭り」へご案内しました。「秋田竿燈祭り」は約四十の町内と職場・会社から二百本以上の竿燈が竿燈大通りに勢揃い。笛を合図に竿燈がいっせいに立ちあがると「どっこいしょー、どっこいしょー」と掛け声、歓声の渦。竿燈は豊かに実った稲穂、堤灯は米俵をイメージしたもので、まさに豊穣を祝う、三百五十年の歴史を持つ東北の夏を代表する行事なのです。高く重たい竿燈を腰の上や肩にのせてバランスをとる、見ていてスリリングなお祭りです。

写真■婦人警官ナンパ疑惑
 竿燈祭りも無事に終わり、お客様をバスまでご案内し全員乗車して出発をしようと思いきや、「Kさんが見当たらないんだけど」辺りを探したらガイドさんが「なに婦人警官をナンパしてるのよ」とKさんを一喝。「誤解だよ。市内の交通規制のことを聞いていただけだよ」「うそおっしゃい、それじゃあなんでにやけてるの?」「俺は誰とでも笑みを絶やさないで接しているだけだ」

 無事Kさんも見つかり、全員揃ったのでバスは宿泊先の八幡平へ向かいました。勿論車内は「毒舌」ガイドさんによるKさんの「婦人警官ナンパ疑惑」で話が盛りあがったのは、言うまでもありません。でもKさんがこっそりと私に耳打ち「それにしてもあの婦人警官、秋田美人でかわいかったよな」ナンパ疑惑は案外真実かもしれません。

■皆様、総立ち!
 二日目は「青森のねぶた祭」へご案内しました。昨日のホテルの到着は深夜となってしまったので、 写真 出発はお昼過ぎとして、昨晩は温泉でゆっくりとくつろいでいただきましたので、皆様すっきりしたお顔です。途中八幡平山頂を経由して一路青森市内へ。青森のねぶた祭は、七夕様の灯篭流しの変形と言われています。巨大な武者人形のねぶた約二十四台と十八ほどのこどもねぶた、「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声とねぶた囃子に合わせて踊る跳人(はねと)が、市内の目抜き通りを練り歩きます。北国の短い夏を燃やし尽くす気合たっぷりの「跳人」の後に高さ五m、幅九m、奥行き七mほどもある巨大ねぶたが迫る大迫力のお祭りです。桟敷席までご案内していると、跳人の威勢のよい声が響き渡り、大変な盛り上がりです。お客様も周りの雰囲気に感化されたのか、じっと座っていられずに総立ち状態。中には跳人と一緒に踊り跳ねる方までいらっしゃって、お祭りは最高潮に達しました。

■歌う運転手登場!
 お祭りも終わり一路ホテルへと向かいました。乗務員交代で休憩中の「旅倶楽部専属運転手」のKさんが、お客様のハイテンションに感化されたのか、禁断症状(?)でも起こしたかのように、そわそわしはじめました。すると突然収納型のテレビが作動し毒舌ガイドさんに「ねえ、一曲歌っていい?」と言うと「お客様、この男がどうしても歌わせろって言って聞かないんで、皆様の寛大な心でヒマつぶしに聞いてあげてください」お客様の笑い声の中、Kさんにマイクを渡すや否や、水を得た魚のように生き生きと瞳を輝かすK運転手。バスは「走るコンサート会場」と化し、まず吉幾三さんの歌「津軽平野」から始まり、お客様からの歓声やアンコールに応えながら、一度マイクを持ったら離さないその執念はスッポンにも負けません、結局ホテル到着まで十曲以上は歌い続けていました。もっともお客様の反応は上々、プロの歌手の方だけあって歌声は抜群でした。

■日本人でよかった!
 三日目は十和田湖と奥入瀬渓流へご案内しました。まず十和田湖三大展望地の中で最も雄大な景観を望むことができる「発荷峠」を経て、昼食後は奥入瀬渓流。 写真 原生林の葉緑と、せせらぎの水しぶきや苔むす岩々の美の競演は、大和民族の心を釘付けにします。奥入瀬渓流を散策し、その足で十和田湖遊覧船乗り場の子ノ口から、休屋まで約一時間の遊覧船の旅を楽しみ湖畔を逍遥しました。

 四日目は横浜への帰路の途中、平泉の中尊寺と仙台の七夕祭りのご案内です。最初に中尊寺に立ち寄りました。今から一一五〇年前の平安時代に開かれた、天台宗東北総本山である中尊寺は、藤原氏三代百年にわたる栄華の象徴「つわものどもが夢のあと(芭蕉)」です。国宝、重要文化財は約三千点にも及ぶそうです。

 次は仙台市内の七夕祭りです。この七夕祭りは伊達政宗が奨励し、庶民の願掛け行事として発達したもので、長寿や商売繁盛などを願うカラフルな吹き流しのトンネルは壮観な眺めでした。

■締めくくりも「歌う運転手」
 さてすべてのご案内が終わって、締めくくりはまたまたK運転手の登場です。仙台らしく「青葉城恋歌」を歌っていただきました。えっ?Kさんの十八番は何かって?答えはひろたりあん旅倶楽部に御参加してください。Kさんともども心よりお待ちいたしております。
                              (森 本)
▼2001・7・15〜7・18へ

■前に戻る■