■ひろたりあん通信旅行版
1月23日・1月26日
  「あったか南房総・漁師料理の昼食と花摘みいちご狩り食べ放題」
■まさしく「天敵」
 寒い日が続きますが、寒い寒いといいながら家にこもっていても退屈だろうし、何か心も身体も暖かくなりそうな企画がないかと考えていたところ「あったか南房総・漁師料理の昼食と花摘み、いちご狩り食べ放題」をご案内することにしました。 一月の南房総は温暖で、横浜と比較しても五度くらい暖かく、菜の花をはじめ花は満開、皆様に一足早い春を満喫していただければと思ったのですが、もとより天候と相性の悪い私、 写真 天は私の願いをいとも簡単に裏切ってくれる存在らしく、これぞまさしく「天敵」ですね。

 当日はパーフェクトといえるほど天気は快晴、雲ひとつないほど澄みきった青い空、なのに何をもって「天敵」呼ばわりするのか、答は別にあったのです。
 各配車場所からバスにご案内し、一路東京湾フェリー乗り場である久里浜港に向かいました。港につくや否やターミナルの電光掲示板を見ると「本日、強風のため車両搭載を制限します」
 東京湾に白波か立つほどの強い風、駐車場に停まっていたバスは、地震かと勘違いするほど激しい横揺れ。当然お客様は「相当揺れるのかしら」と不安げにフェリーに乗り込みました。

■でかい方が安心?
 出港後、バスから降りてラウンジに入ると「おーい森本さん」とご夫婦のお客様に声をかけられました。「いやー久しぶり、クルーズでベトナムに行って以来だね」お二人は昨年の六月に香港・ベトナム・海南島クルーズに参加されたお客様で、その思い出話で盛りあがりました。「それにしてもこの船は揺れるねー。あの時乗ったスーパースター・レオ号は多少のシケでも揺れなかったよ」「あの船は七万六千トンもあったからですよ。この船は七百トン程度ですから比較にもならないですよ」「そうだよな、でかい方が安心だよな」そう言うお客様の視線が、私の体(格)に注がれているように思ったのは考えすぎでしょうか。

 フェリーの縦揺れが一層激しくなる中、無事に金谷港に到着しました。「お客様、とてもスリリングな体験されましたね」日常では味わえない体験をするのが旅の醍醐味ですし、ひろたりあん旅倶楽部のポリシーなのです。

■見よ!ハンドパワー!
 金谷港から走ること三十分、最初の見学地「花倶楽部」に到着しました。ここではポピー六本と金魚草二本の摘み取りができます。つぼみが大きく白いものが摘み頃だそうで、自分の好きな花を刈り取っていただくという趣向です。もっとも花より団子(私だけ?)、花摘みの後はいよいよ漁師料理の昼食です。

「漁師料理って一体何が出てくるの?」実際に漁師さんが普段食べている料理ですから「スズキのポアレ・サフラン風味、ハーブを添えて」なんて洒落た献立は出ません。シンプルにスズキの煮魚、天ぷら、刺身などですが、漁師さんが魚の一番おいしい食べ方を知っているので、すべてお任せがいいようですね。 昼食会場でお客様がお困りの様子です。「森本さん、お吸い物のお椀のフタが取れないのよ」それでは私森本のハンドパワーで、このお椀を開けてみせましょう、どうぞ御覧ぜよ!と突然マジックショーの時間になってしまいました。お客様が必死に力を入れても開かないフタが、森本の手にかかるとあら不思議、一瞬に開いてしまいました。 次から次へとフタを開けていくところを見てお客様方は「あらなんで開くの?」タネを明かしてしまうとマジックショーは成立しないので教えません。

写真■凍えてしまいました
 食後のデザートはいちご狩り食べ放題です。昼食をしっかり摂ったせいか、「なぜ食事前にいちご狩りをしないの?もうおなかいっぱいよ」と移動中の車内で皆さん少々不満ぎみ。「デザートは別腹」といわれるのですが、その「別腹」にも入らない程昼食を満喫された様子です。それでも元気のいい女性が声高らかに「がんばって十五個食べます」とのこと。「なぜ?」「いちご(一五)だから」この掟破りのギャグが効いたのか、本来温暖な南房総なのに、バスを降りたら冷たい強風が吹きつけていたのは事実です。その後も彼女の「おばたりあんギャグ」の連続攻撃は、私の身も心をも凍らせていきました。そんな私を知ってか知らずか、彼女はムシャムシャと、パワフルに干物の試食に勤しんでいました。

 バスは帰路に就き「あったか南房総」のはずが、何の因果か「凍える南房総」となってしまいました。私の「天敵」は、天候だけではなかったようです。

                                       (森 本)
▼2002・1・10〜1・11へ

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