■ひろたりあん通信旅行版
2月27日
   「河津さくらまつり・下賀茂菜の花まつり・稲取雛のつるし飾りまつり」
■一番春を待ち望む人は?
 冬は旅行業者泣かせ、完全なシーズンオフなのです。特に今年の一月は悲惨で、格安のバス旅行を提供したにもかかわらず、反響は泣かず飛ばず。「アメリカのテロの余波が続いているのかな」もっとも国内旅行に影響があるはずはありません。おかげで、二年以上も書きつづけてきた旅行記のネタが尽き、連続連載記録が途絶え、ひろたりあん通信の鬼のような編集キャップに、借りを作ってしまうハメに…。「たまには休まなきゃな、働きすぎはよくないよ、いいんだよオレのことは、ちょっと残業すればいいだけだからね。でも最近子どもとあまり会話してないなあ、今夜も寝ているだろうなあ…」「…」でもキャップの旅行エッセー、あまり反響がなかったみたいですよ、とは言えません。今、世界で一番春が待ち遠しいのは、たぶん私です。

 今回は河津桜観賞の日帰りバス旅行です。晩冬の定番の人気コースの一つで、例年大勢の応募があります。旅倶楽部の最近の「不況」から脱出するためには、絶好の企画といえるでしょう。ハラハラドキドキで応募当日を迎えると、あたかも温泉が湧き出たかのような勢いで、お電話が殺到!初日だけで二百六十名も集まる盛況ぶりで、胸を撫で下ろした私でした。

■言い訳ではありませんが…
 ところで、出発前に一つ気になることがあったのですが、今年は例年よりも開花時期が一週間から十日程早いそうで、私たちが行く頃には「葉桜」になっているだろうということは、火を見るより明らか。「桜が散ってしまったら行く意味がないわ」と言ってキャンセルされた方も見受けられました。でも言い訳するわけではありませんが、桜は所詮自然のままに生きているわけで、「葉桜」だからって、人間たちに叱られるのは非常に不本意に思うのではないでしょうか。「人間たちの身勝手な考えにつきあってなんかいられない」と怒っているに違いありません。 写真 冬から春へ、季節が移り変わる中で、つぼみが膨らみ、花が咲き、やがて散る、その生命の息吹を感じ取れる光景に優劣はなく、あるがままを愛でるというのも、旅の醍醐味ではないでしょうか?だから「葉桜」でも、桜を叱らないでやってください。ついでに私を叱らないでくださいね。

 出発当日はあいにくの雨模様。そういえば昨年の河津桜の観賞ツアーも雨にたたれた記憶がありますが、なにはともあれ張り切ってまいりましょう。

■「葉桜」ならぬ「裸桜」
 最初に稲取温泉で開催されている「つるし雛飾りまつり」の展示会場へ向かいました。雛のつるし飾りまつりは伊豆の風習で雛壇の両脇に一対のつるし飾りを飾ります。 我が子がすくすくと育ってほしいと願う、初めての女の子の初節句です。「夜なべして作らっしぇ〜よ」とお姑さんから勧められ夢中で縫い、子供たちの幸せを願うのです。親から子へ子から孫へ代々受け継がれてきた幾種もの人形たちに、子どもたちへの願いが込められているのです。でも美的センスとアカデミズムのかけらのない私は二、三分でさっと見て展示会場を後にしました。

 次は下賀茂の「菜の花まつり」。最高の見頃を迎えた満開の菜の花と、こちらもほぼ満開の川辺の桜並木、ピンクと黄色のコントラストが目に鮮やかで、いち早い春を体感しました。  最後のご案内が、今回のバスツアーのハイライト、河津の桜まつりです。メイン会場である河津川沿いの桜並木と菜の花の遊歩道、菜の花はバッチリだったのですが、 写真 肝心の桜は予想通り葉桜が目立ち、ところどころでは葉桜ならぬ「裸桜」と変わり果てている始末。でも、優しいお客様ばかりで、私を叱る方は出現しませんでした、ホッ。

■走る井戸端会議場
 沼津でショッピングを楽しんでいただいた後、帰路に就きました。そういえば車中でのエピソードはって?あまりに参加者が多く、目についたお客様はおりませんでした。ただ勘違いしてもらいたくないのは、おとなしくて目立たないお客様ばかりだったというわけではなく、朝から晩までぺちゃくちゃぺちゃくちゃ。まあ話題が尽きないもんだと感心(あきれる?)するほどで、六台のバスは「走る井戸端会議場」と化しました。宿泊旅行の時は「歌う運転手」ことKさんによって「走るカラオケボックス」(違う、コンサート会場だ、と反論されそうです)と化したり、個性豊かな演出?が自慢のひろたりあん旅倶楽部。不況にもテロにも負けず、これからもじゃんじゃん旅行のご案内をしますから、大勢の方のご参加を心よりお待ち申しあげます。

                                     (森 本)
▼2002・2・23へ

■前に戻る■