■ひろたりあん通信旅行版
10月9日〜10月11日
   「秋の湯布院・阿蘇・長崎とクルーズ客船"飛鳥"」
■狙われたひろたりあん旅倶楽部
 いよいよ秋の行楽シーズンを迎えました。毎年この時期に、定例のように訪ねてくるのが、おだて上手な郵船クルーズのセールスマン。「秋といったら九州ですよ。飛鳥で九州を廻りませんか?」「あれ?今年は京都じゃないの?」昨年は、東京湾から太平洋を航行し、紀伊水道を通過して大阪港まで、新幹線「のぞみ号」なら二時間十五分で行ける距離を二十三時間かけていく「優雅」(物好き?)な経路で、錦秋の京都を訪れたのです。

「森本さんに飽きられないように、変化に富んだ旅をご提案したいと思いました。秋の九州はいいですよ〜、湯布院なんか情緒があって女性の方には大人気ですよ。飛鳥と湯布院なんて企画をしたら、お客様に気に入っていただけます」相変わらず彼の敏腕さには脱帽です。「ところでわれわれの乗船区間は?」「今回は長崎からご乗船して、博多で下船です」「もしかして…?」「はい。さすが読みが深いですね。九州までの航空券や宿泊の手配は、敏腕添乗員の森本さんにおまかせすれば安心ですよね」「…」

 今回の飛鳥のクルーズは、博多から宮崎、屋久島、長崎を四泊五日かけて周遊して博多に戻ってくるコースで、博多から長崎までの区間は既に満員御礼。長崎から博多までのワンナイトクルーズなら若干空室があるそうで、それを埋め合わせようとして狙われたのが、私とひろたりあん旅倶楽部だったのです。「でも、通常の九州旅行よりも変化に富んで、まあいっか」とご案内したのが「湯布院、阿蘇、長崎とクルーズ客船飛鳥」です。

写真■食欲は平和の象徴?
 当日はバスで羽田空港まで向かい、空路で長崎空港へひとっ飛び。初日の夕方に飛鳥に乗船するのでそれまでは長崎市内の観光にご案内しました。

 まず最初に訪れたのが平和公園です。原爆落下の中心地にある平和公園は、悲しい歴史を二度と繰り返すことなく、平和が続くようにとの祈りがこめられた公園です。平和の尊さを訴える平和記念像は彫刻家・北村西望作で、天を指した指は原爆の脅威を、水平に伸ばした手は平和を、そして閉じたまぶたは冥福の祈りを表しています。

「世界平和を訴えることひとつでも、広島は怒りで、長崎は祈りで表しているのです」長崎出身のバスガイドさんの言葉に、感慨深いものを感じました。

 世界平和を祈っていたら、なぜかお腹が空いてきました。食糧難だった戦中戦後の時代の悲惨さ…、平和の素晴らしさを食欲で感じる私なのでした。そこで稲佐山のふもとに近いホテルで、長崎名物の卓袱料理を堪能したわけです。

■これもお仕事です
 午後は日本最古の木造ゴシック様式の教会、大浦天主堂と隣接するグラバー園を散策した後、そこから坂を下った長崎港・国際客船ターミナルで飛鳥とご対面です。十月というのに長崎は気温は三十度近い暑さで、お客様は逃げるように早めにチェックイン。

 十七時に出航パーティーがはじまりました。デッキには色とりどりの紙テープが投げられ、地元の高校生のブラスバンドの生演奏と市民の方の見送りの中、博多港に向け静かに出航。恒例の如くお客様との夕食、プロダクションショー、重たい体を引きずりながらのお客様とのダンス(これもお仕事です)など、夜の宴は深夜まで続きました。

■バス旅行が始まります
 翌日船内のテレビで航路図を見ると、対馬や韓国釜山沖をかすめながら壱岐島を一周するコース。東シナ海に浮かぶ島々の景観は、目を楽しませてくれました。航海中はお天気に恵まれ、波の穏やかな中、博多港に十四時入港。大半の乗客は下船後、空港や駅へ向かうようですが、私たち旅倶楽部の一行はバス旅行の始まり、阿蘇の草千里ヶ浜を立寄って宿泊先阿蘇温泉郷へ向かいました。

写真  三日目は阿蘇温泉郷をゆっくり出発。阿蘇の外輪山がよく見える大観峰(実際には曇り空でよくみえませんでしたが)を経由して、湯布院に到着しました。

 由布岳の麓の小盆地に開けた湯布院は、九州で最も人気の高い温泉地のひとつです。金鱗湖周辺にはおしゃれな宿や個性的な美術館が点在し、美と文化にふれるのどかな雰囲気が人気だそうです。湯布院の旅館で昼食をとったあとは、金鱗湖や民芸品のお店を自由散策しました。夕方近くなったら昨日の天気とは打って変わって雨が降りはじめましたが、行程は無事終了。大分空港から羽田空港へ向けて帰路に就きました。

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