■ひろたりあん通信旅行版
12月7日〜12月8日
   「ひろたりあん旅倶楽部 忘年会旅行」
■会員制ではありません
 年の瀬も押し迫り、二〇〇三年も残りわずか。冬は旅行のオフシーズン、いつも泣かされます。先日のとあるバスツアーでのこと、ひろたりあん旅倶楽部の常連のお客様の「たまには顔見知りの常連客同士で、温泉旅行でもしてみたいね〜」の言葉に「それ、いただき!」寒さという旅行関係者の大敵に一矢を報いる、便乗企画。他力本願ではありますが「ひろたりあん旅倶楽部忘年会旅行」という、異色のツアーができあがったのです。富士を廻って、浜名湖に一泊するコースです。

 早速、リピーターの方々に、ご案内を出したところ、あっという間にバス二台分が完売。「森本さんのピンチに、手助けできないようじゃ、メンバーの名が泣くよ」ありがたいお言葉ですが、ひろたりあん旅倶楽部は会員制ではありませんので、誤解のないように。

■年を忘れられるかなあ?
 出発前日、いつものバス会社さんから送られた確認書を見ると、なんということか、担当乗務員の欄にあの意地悪バスガイドさんの名前がしっかり記載されているのです。バス会社の営業担当の方に抗議の電話を入れると「彼女が行くと、ひろたりあん旅倶楽部の旅行記が、とてもおもしろくなるとのことでしたので、大奮発しました。森本さんにはいつもお世話になっていますからねえ」と聞く耳を持ちません。「でも…」反論しようとする私をさえぎって、なおも話が続きます。「今度の旅行記、楽しみにしてますよ。あ、それから、弊社の名前は紙面に出さないでくださいね。うちのバスガイド全員が意地悪じゃないかと勘違いされたらイメージダウンですから」そのまま電話は切れてしまいました。年の締めくくりの忘年会旅行に、よりによって彼女一緒とは…。本当に私は年を忘れることができるのでしょうか?秋田の「なまはげ」に襲われた子供のような気持ちで、当日を迎えた私です。

■「なまはげ」が隠れています
「あら森本さん憂鬱そうね」と一見優しげな言葉ですが、その表情の裏には「なまはげ」が隠れています。「憂鬱の原因はあんたなんだけど」「そんなに私のこと嫌いなの?」と、自分に振り向いてくれない恋人に訴えるような、か弱げな女性の表情を見せますが、これが私に対する攻撃の布石だということは、承知済みです。「何度も同じ手口には乗らないよ」「いや〜ん、そんな意地悪なこと言わないで」こんなことを「なまはげ」に言われたら、気味が悪くってしょうがないと思いませんか?こんなバカなやり取りをしていたら…ゲラゲラと笑い声が聞こえてきました。お客様はすでに、集合しているではありませんか(汗)。

写真  車内では久しぶりに再会される方たちも多いようで、まるで同窓会みたいな雰囲気です。お天気は雲一つない快晴で、富士山が鮮やかに見え、え、一同感激。朝のご挨拶で「あえて『お天気がいいのはお客様の普段の行いがよいからです』なんて社交辞令は言いません。今回お天気がいいのは、普段の私の行ないのおかげです」忘年会旅行ですから、私の挨拶も多少無礼講気味となります。するとすぐさまお客様からクレーム、私の暴露話が…「あら何言っているの。天気のいい時は森本さんで、雨の時はガイドさんせいにして可愛そうだわ。それにあなた数年前まで雨男といわれてたんでしょ」と私の前とお客様の前で、鬼面と福面を使い分けるこのバスガイドさんは、お客様からは人気があります。「それはいいことを聞いたわ」ニヤリとした目を私に向けると、得意の「マイクパフォーマンス」で、私の人格をコテンパンにしたのは言うまでもありません。

■私は幸せです
写真  昼食は河口湖畔にある旅館で、富士山を眺めながらの和食膳です。食後、富士山の廻りを走るようにベゴニアで有名な「富士国際花園」に立寄ったあと、宿泊先の浜名湖ロイヤルホテルに到着。時間が少し押して、浜名湖に沈む夕日を見ることはできませんでしたが、ゆっくりと温泉につかったあとはおまちかねの懇親会の夕食です。このホテルはおいしいフランス料理を出してくれることで有名で、お客様のご機嫌は最高潮。今までの旅のエピソードに話が大いに盛りあがり、こんなにいいお客様に恵まれた幸せが、じんわりと胸に広がっていくその瞬間、私の目に飛び込んできたのは、かの「なまはげ」バスガイドさんでした。あーあ。

 翌日の天気は相変わらず快晴。観光がよりもお客様同士のコミュニケーションを図ることがメインなので、朝食後もゆっくりと旅倶楽部仲間同士で浜名湖周辺を散策したり、出発までゆっくり温泉に浸かったりと、気ままに過ごしていただきました。

 チェックアウトギリギリのゆったり出発で、帰路の途中袋井の可睡斎を参拝、昼食そして遠州の山海の幸のお買い物を楽しんでいただきました。

▼2003・10・9〜10・11へ

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