■ひろたりあん通信旅行版
1月5日〜1月6日
   「新春の伊勢神宮初詣と豊川稲荷」
■「芸」ならあります
 二〇〇四年を迎え、恒例の初詣ツアーは、今年も日帰りは成田山、宿泊旅行は伊勢神宮に決定。「相変わらず芸のないやつだなあ」「ハイハイ、どうせ私は芸も能もございません、ついでにお金もございません」イヤミな上司の言葉に開き直るしかない私です。しかし初詣は、日本人にとって神聖な儀式ですから、それを見逃すようでは、迷…もとい名添乗員の名がすたります。

 今回は豊川稲荷と伊勢神宮へのご案内です。お出迎えの際に、このコースに何度か参加されているリピーターの方に、またもや「相変わらず芸がないわね」とイヤミを言われ「だったら来なきゃいいじゃん」と突っ込みたくなるのをこらえ、「お伊勢参りを企画しなければ、Mさん(お客様のお名前)とお会いできませんからね」「あら、嬉しいじゃない」普段から、イヤミな上司に鍛えられている私には、こんな「芸」があるのです。

写真■奥さんではありませんっ
 ところが、イヤミな上司や、リピーターのお客様以上に手ごわいのが、いつもの意地悪バスガイドさんです。バスに乗り込むと、のっけから「あんた、相変わらず芸がないわね」とジャブを飛ばしてきます。二年前も、彼女とのペアでこのコースを催行したのです。「ハイハイ、どうせ私は『芸』も『能』もございません」イヤミな上司は、この一言で黙ってくれたのですが…「当たり前じゃない、あんた『芸能人』って顔じゃないでしょ?」ムッ!「じゃあ、どんな顔だよ」「うーん、お尻でつぶされた、豚まん…かな」な、なんてことを!「まあ、芸能人というより、芸ノー人ってとこね」完敗です。すると横で聞いていたお客様が「森本さん、本当にお尻に敷かれているのね」彼女は私の奥さんじゃないってばっ!新年早々こんなに仕打ちにあうなんて、お祓いでもしようかな?

 バスは東名道をひた走り、豊川稲荷に到着しました。一月五日ということで、三が日ほどではないものの、道路はかなりの混雑。普段ならインターチェンジから十五分程度で到着するのですが、専用駐車場に入るまで一時間かかるほどの賑わい振り。お客様を正門までご案内した後、私は商売繁盛の祈願と女難…というか、バスガイド難のお祓いを念入りにやってから、お客様をお待ちしたのです。

 豊川稲荷からは、本日の宿である志摩観光ホテルまで直行。伊良湖からフェリーに揺られること小一時間、鳥羽港を経て宿泊先の志摩観光ホテルに到着。

■ご利益はいずこに
 英虞湾を臨むこのホテルは、日本の夕暮れ百選にも選ばれた風光明媚な場所で、なんとか日の入りに間に合いました。念には念を入れて、神々しく光を水に溶かす太陽に手を合わせ、バスガイド難からの開放を祈る私でした。

 さて、お楽しみの夕食。志摩観光ホテルといったら、日本有数の美味しいフランス料理を食べさせることで有名。味はもちろん、ロケーションの利を生かした素材の新鮮なこと!伊勢海老や鮑、メインディッシュは松坂牛と、高級食材が惜しげもなく使われていました。「それなら私も、いざ出陣!」と思いきや、私の体型を見かねたせいか、伊勢海老の「ダシがら」を豪勢に使ったカレーライスでした(涙)。初詣のご利益は、どこへいってしまったのでしょうか?

■お祓いを受けた方がいいですよ
写真  さて二日目、朝食後、周辺の散策を楽しんでから、ゆっくりと出発。一路伊勢神宮へ向かいました。現地のガイドさんの案内で、伊勢神宮内宮を参拝。でも、皆さんのお目当てはおかげ横丁での散策のようです。

 平成五年にオープンしたおかげ横丁は、江戸時代末期をイメージした、テーマパーク風のショッピングモールです。お土産屋さんや、伊勢志摩名物の味覚の店が目白押し。中でも盛況だったのが「ひもの塾」という干物屋さんで、テレビから取材されるほどの有名なお店。「干物を買う人よりも、試食の人の方が多いよ」とお店の人が言うのも無理はありません、試食は鰯の干物は丸ごと一匹、秋刀魚の干物もブツ切りでの大盤振舞い。

 お客様の目を盗んで、試食に勤しんでいると「あら森本さん、こんなところで何やっているの?」振り向くと、かの意地悪バスガイドさんとお客様方じゃないですか(汗)。「ふ〜ん。実地調査という名目で、昼食代浮かしているわけ?」「森本さんの後をついていけば、美味しい物にたどりつくって、バスガイドさんが言ってたけど、本当ね」「…」彼女たちにかかれば、お皿いっぱい、山盛りだった試食用の干物も瞬く間になくなり「ちょっとご飯はないの?」「いや〜それだけはご勘弁を…」ひろたりあん旅倶楽部のお客様の、食欲旺盛ぶりは未だ健在です。「ひもの塾」さんも、女難のお祓いを受けた方がいいかもしれません。
▼2003・11・14〜1・15へ

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