■ひろたりあん通信旅行版
1月23日〜1月26日  「沖縄上級旅行・八重山諸島周遊四日間」
■歳はごまかしてませんってば
 昨年実施した「沖縄入門旅行」は百名の方の参加があり、大変好評でした。しかし、せっかく「入門」してくださったお客様をいつまでも放っておくことはできません。そこでその続編として「中級」を通り越していきなり「上級」旅行を企画しました。沖縄本島に行ったことのある方は多いのですが「離島」すなわち石垣島、宮古島など八重山諸島に足を運んだ方は意外に少ないようで、まさに「上級」にふさわしい「沖縄上級旅行・八重山諸島周遊」として皆様にご紹介することができました(お値段も「上級」にならざるを得なかったのですが…)。

 当日は各配車場所からバスで羽田空港へ向かい、三時間半と国内線としては最長路線を搭乗し、少し遅れて石垣空港に到着しました。この空港での乗降は今では珍しい「タラップ式」で、昔「アップダウンクイズ」というクイズ番組で十問正解しハワイ旅行を当てた解答者の気分で、飛行機から降りました(このあとすぐに「年齢の割に古い番組を知っているね、歳ごまかしてない?」とお客様からのコメントがありました)。

 一行はそれから石垣港で高速艇に乗り込み、石垣島から三十キロ離れた、ホテルのある小浜島へ向かいました。宿泊先は「はいむるぶし」。東京ドーム四十個分の広さを持つこのホテルは、小浜島の二十%を占めており、日本離れしたスケールの大きさに皆様驚いた様子でした。

■因果関係はありません
写真  二日目は大きな雨が降る音で目を覚ましました。もちろんこれは南国特有の「スコール」で、以前の私の蔑称だった「雨男」との因果関係は全くありませんので悪しからず。朝食を済ませ、出かける頃には雨もあがり、時間が経つにつれて日が射してきました。この日の観光は西表島、由布島、竹富島の三島周遊で、今回の旅行のハイライトと言える観光コースです。まずはチャーターした高速艇で一路西表島に向かいました。この西表島は「日本のアマゾン」または「東洋のガラパゴス」と形容されるほど、手つかずの大自然を誇る島で、美しくも険しい自然に入るエコツアーが注目を浴びています。最初は日本最大規模のマングローブ林が、河口から上流に向けて五qにわたって広がる仲間川を、遊覧ボートで上りました。中流に差し掛かった船着場で一度下船し、日本最大というサキシマスオウノキを見物しましたが、その異様さには圧倒されました。

■水牛の落し物
写真  一時間二十分程度の「ジャングル探検」を楽しんだあとは由布島へ向かいました。由布島は西表島の東の沖合四百mのところにある周囲約二キロの小島で、島全体が亜熱帯植物園になっています。ここでの島へ渡る交通手段はなんと水牛車(引き潮のときは歩いてもいけます)、のんびりとした趣がとてもいい感じでした。私達の乗った水牛車は十五分かけて海を渡りましたが、途中立ち止まった水牛がたくさんの落し物?をしながらの島渡しに皆さん大笑い。ガイドのおじさんが三味線を出して「安里屋ユンタ」や「花」を歌い始め、お客様もその音色にあわせて一緒に歌ったりして楽しいひとときを過ごしました。

 由布島で昼食をとった後、西表島に戻った私達は、今度はジェット船で竹富島へ向かいました。竹富島は沖縄の古き時代の情緒が深く感じ取れる島です。早速、竹富島名物の水牛車観光をお楽しみいただきました。サンゴの石垣に囲まれた沖縄独特の赤瓦屋根の家屋が作り出す町並みと、咲き乱れるブーゲンビリア(もちろんお天気は晴)、一種異国的な景観に感動しました。水牛車観光のあとは車で「コンドイビーチ」へのご案内。この海岸は真っ白な砂浜が広がり、遠浅の海は限りなく透明で青い空とのコントラストが印象的でした。さらにここでは観光みやげとして知られる星砂が多く見られ、お客様は童心に戻ったかのように星砂を探していました。

■クジャクの襲撃?
 夕方前には小浜島の「はいむるぶし」に到着。夕食前には園内(ホテル内)の散策を楽しまれていました。園内には馬やヤギ、うさぎ、クジャクがのんびり遊んでいました。お客様が餌づけをしていると十数羽のクジャクがいっせいに寄ってたかって来て、あわてて逃げる姿があまりにもこっけいなので、思わず吹き出してしまいました(失礼しました)。

■現地出張所を出そうか?
 リゾート「はいむるぶし」のある小浜島は人口四百八十人、そのうちの約百二十人が「はいむるぶし」の従業員の方々(約百人が本土出身の方)という小さな島です。また二百人は七十才以上の方で、一応駐在所はありますが、事件とは無縁の環境なので、ここのおまわりさんは通称「ひまわりさん」と呼ばれています。街に繰り出すにしてもお店らしいお店もほとんどなく、もちろん商店街など存在していません。とてもゆっくりと時間が流れる、のんびりした島です。もっとも「そんなにいいところなら現地出張所を出してやるぞ」と言われかねませんが。

 三日目は石垣島の観光です。さて、沖縄の方言で「いらっしゃいませ」は「めんそーれ」だと思っている方も多いと思いますが、それは沖縄本島だけでのことで、同じ挨拶でも石垣島は「おーりとーり」で小浜島は「おーりたぼーり」、宮古島では「んみゃーち」となります。沖縄本島と石垣島は直線距離で約四百q、これは東京・大阪間のそれに相当しますが、関東と関西の言葉の大きな差異を考えると、本島と八重山で言葉が変わるのは当然で、さすが『上級』旅行、『入門』旅行と比べ、言葉もグレードアップしたということですか。

写真■そんなにいじけないでください
 石垣島では唐人墓、八重山民俗園とまわり、昼食は川平湾でとりました。食事のあとは川平湾をグラスボードで周遊します。船底の中央に縦に長くガラスがはめられていて、海に潜らずしてスキューバダイビングの醍醐味をちょっぴり味わえるわけです。やはり海の透明度は高く、サンゴや熱帯魚がよく見えて、皆さん感激されていました。「森本さん写真撮ってくれよ」あるご夫婦の要望に応えようと私が写真を撮ろうとしたら、なぜかシャッターが切れないのです。電池切れでもないし、ほかのお客様を撮るとちゃんとシャッターが切れるのに、そのご夫婦を写す時に限ってシャッターが切れないのです。結論から言うと、船の中が狭いので、オートフォーカスのカメラでは焦点距離を確保できなかったためなのですが、「オレたち、カメラにまで嫌われたのかな」と少々いじけられた(?)様子が、ほかのお客様たちの間で妙にウケテいたのはなぜでしょう?

■盛りあがり過ぎ?
 船から上がって、ヤエヤマヤシ群落を見学したあと、空路で百二十q離れた宮古島へ向かいました。この日の夕食は自由食で、私はお客様のご要望により二十名程の方々とご一緒に平良市内で、宮古島で評判のよい郷土料理のお店をご案内しました。このお店は野球やサッカーなどのキャンプのときに、よく選手たちが訪れるとのこと。あのイチロー選手も毎年足を運んでいたのですが、今年メジャー入りを果たしたので当分訪れないだろうとお店の方のコメント。それだけ定評のあるお店だけあって料理の味は最高。お客様の反応は上々でした。見知らぬ人同士が盛りあがるのはこれも旅の醍醐味。宮古島の人は屈託がなく旅行者をいつも温かく迎えてくれます。酒(泡盛)が入ると宴は盛りあがり、大いに食べ、大いに飲み、とても楽しいひとときでした。もっとも盛りあがりついでに、夫婦喧嘩まではじまりまして、一瞬私をあわてさせてくれましたが…、このご夫婦、実は昼間グラスボートで「カメラに嫌われた」お二人で、そのせいで喧嘩になったかどうかは不明です。『夫婦喧嘩は犬も食わず』のたとえどおり、いつもはうらやましいほど仲がいいこのご夫婦、放っておくに限ります。

■なかなか休ませてもらえません
写真  四日目は半日の宮古島観光、日本都市公園百選にも指定されている「東平安名崎(ひがしへんなざき)」を訪れました。島の最東端に突き出た岬で、右に太平洋、左に東シナ海を望むスケールの大きい景色に圧倒されたところで、四日間の周遊も終わりです。お昼過ぎに帰路に就き、直行便で東京に到着、無事皆様をお送りするできました。

 実は翌日はスキーツアーの添乗の予定があり「皆さん明日もご一緒しましょうか?」といったら一瞬にしてバスの中の雰囲気が凍りついていました。ところがスキーツアー当日、例年にない大雪で道路は通行止めで結局ツアーは中止「やったー。これで仕事が休める」と安易に考えた私がバカでした。「森本」使いの荒い上司に「仕事好きのお前には、別の仕事をやるよ」と事務所の屋根の雪かきをするように命じられました。あーあ。
                                       (森 本)

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