■見よ、この集中力を!
初の海外ツアーも無事終了して一息つく間もなく、3日後には北海道周遊旅行。
シンガポールの情熱的な暑さに参った体を、初夏の爽やかな北海道が癒してくれるはずと、
期待に胸膨らませて当日を迎えたのですが…。
「うあーなんだこの寒さは!」女満別空港での第一声でした。気温は6月なのに7度!
ストーブを焚くほどの寒さでして、3日前のシンガポールとの温度差は二五度!
一週間でこんな体験をできるのはそうそうないことではありますが…。
一日目のメインは知床観光でしたが、その前にまずは北の味覚を味わわなくては…と、
天都山観光(オホーツクの海がきれいでした)後、毛ガニ丸ごと1匹付の昼食にしました。
ところが食事中皆さん会話が弾まない「食事の内容が不満なのかな?」と不安になりましたが、
どうやら「毛ガニ」を一心不乱に食べているせいで、カニは人を無口にさせる魔力があります。
もちろん私も魔力につかれ、一心不乱に「毛ガニ」と格闘していたわけで
「その集中力をもっと仕事に活かせ!」という我が上司の声が聞こえなかったのも「毛ガニ」のせいに
しておきます。
■クマにエサをあげないで
知床では「オシンコシンの滝」と知床五湖を周りました。行程では知床五湖を散策する予定でしたが、
なんと「クマ」が出没するとのこと。現地の方の話ですと「ヒグマ」は夜行性動物で夕方から活動し始めるそうで、
知床五湖のうちの一湖までの散策に変更しました。私が皆さんに「知床半島はヒグマが出ますので気をつけてください」と
注意したところ、どうせ「ホラ」だろうと信用されませんでしたが、現地の看板には「クマ出没注意!エサを与えないでください」と
堂々と掲げられてましたので、「ホラ吹き森本」という汚名は免れました。
それにしても野生の「クマ」にエサを与える人って、本当にいるのかな?
■ナメないでくださいね
二日目は東藻琴村の「芝桜」と「摩周湖」「阿寒湖」の観光ですが、途中「網走刑務所」に寄り、大きな門の前で記念撮影をしました。
「中は見学できないの?その答えは「この刑務所に入るには、世間を賑わす凶悪事件を起こして一度他の刑務所で修行(?)をして、
出所してからまた大きな凶悪事件を最低2回は犯さないと入れません」そうまでして入りたいというお客様は、さすがにいませんでした。
さて肝心の「芝桜」ですが、これがなんと「満開」でして車中は大歓声の渦でした。
園内がピンクのじゅうたんに覆われたようで、こんな光景はそうは体験できません。
今年のバス旅行の「花紀行」は「スカ」をくらってばかりでしたが、「ツキ」を無駄遣いせずに溜めていたのが、
この久々の「大ヒット」につながったのかもしれません(少々言い訳)。
ここでは「芝桜のソフトクリーム」が売られていました。北海道の気候はアイスクリームをおいしくする効果があるようですね。
あるお客様は「わたしはとにかくソフトクリームが大好きなの」とおいしそうに召し上がっていました。
その方は「ひろたりあん」の旅行で世界各地のソフトクリームを「総ナメ」することが夢(?)とのことです。
でも、私のことだけは「ナメ」ないでくださいね。
■結婚しててよかった
バスは次の観光地「摩周湖」へと進みました。「霧の摩周湖」という歌があるように、
展望台からその湖を望むのはなかなか難しいのですが、我が一行が到着した途端、
霧が取れて「摩周湖」をバックに記念撮影ができました。
しかし十分もたたないうちに、湖は瞬く間に霧ですっぽり覆われてしまいました。
「霧の摩周湖」を歌った歌手の方は、晴れた摩周湖の素晴らしい景観を見て「もう二度と僕は摩周湖には来ない」と言ったそうです。
「晴れた摩周湖を再度見ることは不可能だから、美しい思い出をそのままにしたい」少しキザですよねぇ。
「晴れた摩周湖をみると婚期が4年遅れる」という地元の言い伝えもあるそうですが、お客様は全員既婚者でセーフ、
でも「花嫁募集中」の後輩A君がこのツアーのお世話係で参加していたら、婚期が遅れてしまったかもしれません、
もっとも参加しなくても同じかもしれませんが。
■ウサギ小屋の「ゾウガメ」
「摩周湖」の後は「阿寒湖」を周遊しましたが、時間の関係上、三十分程度しか時間が取れなかったのは残念でした。
のんびりと温泉街を散策したり、阿寒湖遊覧船での観光もなかなかいいのですが。
ビジターセンターには「マリモ」が展示されていますが、じっくり観察する時間もありませんでした。
バスは更に西へ向かって走り、足寄町で小休憩(この街は歌手松山千春さんの故郷です)したあと
二泊目の宿泊先「アルファリゾート・トマム」へ向かいました。
ここは東京都千代田区がすっぽり入るほどの敷地面積があり、雄大な北海道ならではのハイグレードなホテルで、
ウサギ小屋住まいの私など、ただ圧倒されるのみです。
夕食前にお腹を空かそうとして、部屋からレストランまで走ったのですが、なんせ身体が重く、
ウサギ小屋住まいでありながらウサギのように駈けられないのは情けないことですね、
結局途中で息切れして、カメ(それもゾウガメ?)の歩みとなりました。
ゆっくり歩くとかえって北海道の雄大さを実感できました(負け惜しみですが)。
■ムッシューと呼んでください
待ちに待った夕食は、あるお客様グループとご一緒させていただき、バイキングレストランに開店と同時に入りました。
好奇心(食欲も)旺盛な私は、飢えたハイエナのように50種類のメニューの料理をむさぼるように食べ、
結局閉店時間まで食事を楽しみました。もちろんタラバガニ・毛ガニも心ゆくまで食べまくり、
私の記憶が確かなら、最低一時間半は卓上での会話が途切れたはずです。
蛇足ですが、バイキングレストランで開店から閉店まで飲食を楽しむ人種の筆頭はフランス人とのこと。
我が「ひろたりあん旅倶楽部」のお客様もある部分においてフランス人的な要素を備えているようで、
食事の際だけは「マダム」と呼びかけようかと思いました。もちろん私のことは「ムッシュー」と呼んでください。
それにしても毎日フランス料理を食べているフランス人は胃もたれはしないのかな?
■「雨男」の演出?
三日目は「富良野・美瑛」へ向かいました。最初に訪れたのは、高倉健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」
の舞台「幌舞駅」(正式名:JR根室本線・幾寅駅)。
雪こそありませんでしたが、映画のロケの設営が再現された状態だったので、
乙松駅長と娘雪子の幻想的なふれあいが思い出されました。
「鉄道員」をまだ見ていないというお客様、廣田新聞店でこの映画のビデオを取扱っております(税込三千九百九十円)、
感動すること請合います、よろしかったらお電話を(少々宣伝)。
映画の次はドラマというわけではありませんが、次に訪れたのは「麓郷の森」、
ここは言わずと知れた「北の国から」の舞台です。自由散策の予定でしたが、突然激しい雨が降り出し、
気温がぐんと下がり、あの名作ドラマがいかに厳しい環境で撮影をしていたか、皆さん大いに実感された様子でした。
「雨男」もこんな味な演出をするなんてなかなかのものでしょう。
富良野でも北海道ならではの「じゃがいも」や「ラベンダー」のソフトクリームも売っていたのですが、
さすがの「世界中のソフトクリームを総ナメをするのが夢」というお客様もこの寒さでは食べられないと、
世界制覇の夢は断念せざるを得ない様子でした。
■楽しみは取っておきましょう
例年なら富良野や美瑛の丘では6月頃から花のパッチワークのような風景が見られ、
爽やかな初夏の北海道を満喫していただきたかったのですが、今年は積雪が多かったのに加え、
例年にない寒さで花が遅れ、若緑が広がる大地と、6月とは思えない寒さを体験するだけに終わったのは残念です。
「ソフトクリーム総ナメ」夫人は、来年も参加して再挑戦するとのことです。
北海道のベストシーズン、丘一面の「ラベンダー」をご覧になれる頃に、
また皆様とご一緒させていただきたいと思います。
ちょうど今頃、富良野ではフランスのプロバンス地方を思わせるかのように、
ラベンダーが丘一面を覆っていることでしょう。
(森本)
|